仮定法(過去・過去完了)

If I were rich, I would travel. のように、現実とは違うことを「もし〜なら」と表します。

説明

仮定法は、「もし〜だったら」と現実ではないことを想像して表します。

「もし私が鳥なら飛んでいける」「あのとき諦めなければよかった」のように、現実と違う想像や叶わなかった仮定を表したいときに使います。

想像する時点が「今」か「過去」かで、文の形を使い分けます。今のことなら動詞を過去形に、過去のことなら had + 過去分詞にします。

2つの仮定法

仮定法過去
想像する時今のこと(現実と違う)
if のまとまり過去形
仮定法過去完了
想像する時過去のこと(叶わなかった)
if のまとまりhad + 過去分詞

今回のゴール

  • 「実際にありうる条件」と「現実とは違う想像」の使い分けを覚える
  • If + 過去形で「今の事実と違う想像」が言えるようになる
  • If + had + 過去分詞で「過去の事実と違う想像」が言えるようになる
  • if 節の動詞の形による条件 vs 想像の見分け方を覚える

「実際にありうる条件」と「現実とは違う想像」の使い分けを覚える

同じ If で始まる文でも、「起こりうる条件」と「現実とは違う想像」では意味が違います。見分けるのは 動詞の時制で、時制を1つ過去にずらすことで「これは現実ではない」と伝えます。

例文

If you study hard, you will pass the exam.

一生懸命勉強すれば、試験に受かるでしょう。

解説
普通の条件文:study(現在形)と will pass で「これから実際に起こりうる」ことを表しています。時制を過去にずらすと「現実とは違う想像」に変わります。

If I had a dog, I would walk it every day.

もし犬を飼っていたら、毎日散歩させるのですが。

解説
仮定法:時制を過去(had / would walk)にずらすことで「実際は犬を飼っていない」ことを示しています。If I have a dog, I will walk it ... にすると「これから飼ったら散歩させる」という普通の条件文に戻ります。

If + 過去形で「今の事実と違う想像」が言えるようになる

If + 過去形 で「もし今〜だったら」と、現在の事実と違うことを想像します。動詞は過去形にしますが、意味は現在の想像です。
be動詞は were を使うのが基本で、I were / he were のように主語に関係なく were にします。会話では was が使われることもあります。

文の形
If + 主語 + 過去形, 主語 + would/could + 動詞の原形

例文

If I were rich, I would travel around the world.

もしお金持ちだったら、世界中を旅行するのですが。

解説
実際はお金持ちではありません。過去形で「想像」を表します。

If I had more time, I could help you.

もっと時間があれば、手伝えるのですが。

解説
実際は時間がありません。could で「〜できるのに」を表します。

If I knew the answer, I could tell you.

答えを知っていれば、教えられるのですが。

解説
実際は答えを知りません。過去形で現在の事実と違う想像を表します。

If + had + 過去分詞で「過去の事実と違う想像」が言えるようになる

過去の事実と違うことを想像する形です。「あの時こうしていれば…」という後悔を表すことが多いです。
if のまとまりには had + 過去分詞を使い、時制を1つさらにずらして「過去の過去」として表します。

文の形
If + 主語 + had + 過去分詞, 主語 + would/could have + 過去分詞

例文

If I had studied harder, I would have passed the exam.

もっと勉強していたら、試験に合格していたでしょう。

解説
実際はそれほど勉強しなくて、不合格でした。過去の事実と違う想像を表しています。

If you had told me earlier, I could have helped you.

もっと早く言ってくれていたら、手伝えたのですが。

解説
実際は早く言われませんでした。手伝えませんでした。

If I had left home earlier, I would have caught the train.

もっと早く家を出ていれば、その電車に乗れていたでしょう。

解説
実際は早く家を出ませんでした。過去の事実と違う想像を表します。

if 節の動詞の形による条件 vs 想像の見分け方を覚える

同じ if を使う文でも、動詞の形によって「起こりうる条件」か「想像上の仮定」かが変わります。現在形なら実現の可能性がある条件文、過去形なら現在の仮定法、had + 過去分詞なら過去の仮定法です。

見分け方
普通の条件文If + 現在形
仮定法過去If + 過去形
仮定法過去完了If + had + 過去分詞

例文

If she comes, we will start the game.

彼女が来たら、試合を始めます。

解説
現在形 → 実際に起こりえます。

If she came, we would start the game.

もし彼女が来たら、試合を始めるのですが。

解説
過去形 → 実際に来る前提ではなく、想像として述べています。

間違えやすいポイント

If I were rich, I will buy a car.

If I were rich, I would buy a car.

現在の事実と異なる仮定では、メインの文も would + 動詞の原形にします。will は実際にありうる条件(普通の条件文)に使います。なお会話では I were の代わりに I was も使われます。

If I studied harder, I will pass.

If I studied harder, I would pass.

仮定法過去のメインの文では would + 動詞の原形を使います。will は実際にありうる条件(普通の条件文)に使います。

If I have more time, I would study more.

If I had more time, I would study more.

現在の事実と異なる仮定では、if のまとまりを過去形にします。現在形にすると普通の条件文になってしまいます。

If I would have known, I would have come.

If I had known, I would have come.

仮定法過去完了の if のまとまりでは had + 過去分詞を使います。would はメインの文に置きます(if のまとまりには入れません)。

まとめ

  • 「実際にありうる条件」と「現実とは違う想像」の使い分けを覚える
  • If + 過去形で「今の事実と違う想像」が言えるようになる
  • If + had + 過去分詞で「過去の事実と違う想像」が言えるようになる
  • if 節の動詞の形による条件 vs 想像の見分け方を覚える