使役動詞

使役動詞で「人に〜させる」を表す

make / have / let + 人 + 動詞

説明

使役動詞は、「誰かに〜させる」「〜してもらう」を表します。

「子どもに宿題をさせました」「髪を切ってもらいました」「行くことを許しました」のように、誰かに何かをさせる・してもらう関係を表すときに使います。

「強制する」「頼む」「許す」「お願いして実現する」など、伝えたい意味に合わせて make / have / let / get の4つを使い分けます。

後ろの形は、目的語が動作を「する側」か「される側」かで変わります。する側なら原形(get は to不定詞)、される側なら過去分詞を使います。

使役動詞の使い分け
使役動詞中心イメージ
make
中心イメージ
強制的に〜させる
have
中心イメージ
手配・依頼して〜してもらう
let
中心イメージ
許可して〜させてあげる
get
中心イメージ
働きかけて〜してもらう
使役で見る順序
  1. 働きかけの強さや意味
    使う形
    make / have / let / get を選ぶ
  2. 目的語が動作をする側か、される側か
    使う形
    する側 → 人 + 原形(get は to不定詞)/ される側 → もの + 過去分詞
  3. 受け身で言うか
    使う形
    be made to + 原形 など

今回のゴール

  • make / have / let / get を使って「誰かに〜させる・してもらう」という使役の文が作れるようになる
  • make / have / let / get のニュアンスの違い(強制・手配・許可・働きかけ)を使い分けられるようになる
  • 使役動詞によって後ろに続く動詞の形が変わるルールを理解する
  • help の後ろに続く動詞の形のルールを理解する
  • have / get + もの + 過去分詞で「〜してもらう」や被害の意味が表せるようになる
  • 使役の受け身(「〜させられた」)の形で文が作れるようになる

make / have / let / get の使役

ゴール

make / have / let / get を使って「誰かに〜させる・してもらう」という使役の文が作れるようになる

使役動詞 make / have / let / get の基本形で、「誰かに〜させる」「〜してもらう」を表します。この4つが基本の使役動詞で、意味の違いと、後ろに続く動詞の形をセットで覚えます。

使役動詞の意味と語順
使役動詞中心イメージ後ろの形
make
中心イメージ
強く働きかけて〜させる
後ろの形
人 + 動詞の原形
have
中心イメージ
手配・依頼して〜してもらう
後ろの形
人 + 動詞の原形
let
中心イメージ
許可して〜させてあげる
後ろの形
人 + 動詞の原形
get
中心イメージ
働きかけて〜してもらう
後ろの形
人 + to不定詞
語順
make / have / let
主語 + make/have/let + 目的語 + 動詞の原形
get
主語 + get + 目的語 + to不定詞

例文

make + 人 + 原形

My mother made me clean my room.

母は私に部屋を掃除させました。

解説
make は、相手に強く何かをさせるときに使います。
let + 人 + 原形

My parents let me go to the party.

両親はパーティーに行かせてくれました。

解説
let は、相手が何かをするのを許すときに使います。

4語のニュアンスの違い

ゴール

make / have / let / get のニュアンスの違い(強制・手配・許可・働きかけ)を使い分けられるようになる

使役動詞はどれも「〜させる」と訳せますが、誰がどのくらい強く働きかけたかが異なります。make は強くそうさせる感じ、have はそうしてもらうように手配する感じ、let は許可、get は働きかけてそうしてもらう感じで、同じ状況でも動詞の選び方で伝わる意味が変わります。

使役動詞の伝わり方
動詞伝わる内容
make
伝わる内容
強制(無理にそうさせる)
have
伝わる内容
手配・依頼(そうしてもらう)
let
伝わる内容
許可(そうさせてあげる)
get
伝わる内容
働きかけ(説得してそうさせる)

例文

make(強制)

I made my son do his homework.

息子に宿題をさせました。

解説
make → 強く働きかけてそうさせた。The movie made me cry.(その映画で泣いてしまった)のように、人ではなく出来事が感情や反応を起こさせるときにも make を使います。
have(手配)

I had my son wash the dishes.

息子に皿を洗わせました。

解説
have → そうするように手配・指示した
let(許可)

I let my son walk the dog.

息子が犬の散歩をするのを許しました。

解説
let → そうすることを許可した
get + 人 + to不定詞

I got my son to practice the piano.

息子にピアノの練習をしてもらいました。

解説
get → 働きかけてそうしてもらった

後ろの動詞の形

ゴール

使役動詞によって後ろに続く動詞の形が変わるルールを理解する

make / have / let は後ろに動詞の原形を続け、get は to不定詞を続けます。この違いを間違えると文が成り立たないので注意が必要です。

動詞の形
make / have / let
動詞の原形(to なし)
get
to不定詞(to あり)

例文

make + 原形

The teacher made me study.

先生は私に勉強させました。

解説
make の後は動詞の原形を使います。made me to study は間違いで、to は付けません。
get + to不定詞

I got him to help me.

彼に手伝ってもらいました。

解説
get の後は to + 動詞の原形を使います。got him help は間違いで、got him to help が正しい形です。

help の使い方

ゴール

help の後ろに続く動詞の形のルールを理解する

help は使役動詞に近い働きをする特別な動詞で、help + 目的語の後は動詞の原形と to不定詞の両方が使えます(大きな意味はほぼ同じ)。このページで扱う基本形では、make / have / let は原形、get は to不定詞を使いますが、help は原形と to不定詞のどちらも使えます。

help の語順
原形
help + 目的語 + 動詞の原形
to不定詞
help + 目的語 + to + 動詞の原形

例文

help + 人 + 原形

My brother helped me carry the bags.

兄は荷物を運ぶのを手伝ってくれました。

解説
help の後に原形(carry)を直接置いています。to carry としてもほぼ同じ内容を表せます。
help + 人 + to不定詞

He helped me to finish my homework.

彼は宿題を終わらせるのを手伝ってくれました。

解説
help の後に to不定詞を置いています。to なしの finish としてもほぼ同じ内容を表せます。

have / get + もの + 過去分詞

ゴール

have / get + もの + 過去分詞で「〜してもらう」や被害の意味が表せるようになる

have / get + 目的語 + 過去分詞は、目的語が動作を「される側」のときに使う形です。サービスを依頼する「〜してもらう」と、被害を表す「〜された/〜されてしまった」の両方に使われ、どちらの意味かは文脈で判断します。目的語が動作を「する側」なら原形(have him clean)、「される側」なら過去分詞(have it cleaned)を使います。

文の形
have / get + 目的語 + 過去分詞
現在完了との違い
have / get + 目的語 + 過去分詞 は現在完了形(have + 過去分詞)ではありません。have の後ろに「目的語(もの)」が入り、その目的語が「される側」になる点が違います。

例文(サービスを受ける)

have + 目的語 + 過去分詞

She had her hair cut.

彼女は髪を切ってもらいました。

解説
髪は「切られる側」なので、動詞は過去分詞 cut を使います。
get + 目的語 + 過去分詞

He got his phone repaired.

彼は携帯を修理してもらいました。

解説
携帯は「修理される側」なので、動詞は過去分詞 repaired を使います。

例文(被害)

have + 目的語 + 過去分詞(被害)

They had their car stolen.

彼らは車を盗まれました。

解説
「車を盗まれた」という被害の意味です。形は「サービスを受ける」場合と同じですが、文脈から被害だとわかります。

使役の受け身

ゴール

使役の受け身(「〜させられた」)の形で文が作れるようになる

be made to + 原形 で「〜させられた」と受動態を表します。能動態では make + 原形(to なし)ですが、受動態では be made to + 原形と、to が必要になる点に注意します。

let の受け身
let は能動態では let + 人 + 動詞の原形ですが、受け身で「〜することを許された」と言うときは be allowed to を使うのが自然です。I was allowed to go home early. のように言います。
文の形
be made to + 動詞の原形

例文

make(能動態)

My mother made me clean the room.

母は私に部屋を掃除させました。

解説
もとの文では make + 人 + 動詞の原形の形です。「母が私にさせた」と、させた人が主語です。
be made to + 原形(受動態)

I was made to clean the room.

私は部屋を掃除させられました。

解説
「〜させられた」と視点を変えた文では、be made to + 原形の形になります。もとの文と違って to が必要です。

間違えやすいポイント

She made me to study.

She made me study.

make / have / let の後は動詞の原形を直接置きます。to は不要です。例: let me to help → let me help。

I got him help me.

I got him to help me.

get は使役動詞の中で唯一 to 不定詞を使います。get + 人 + to + 動詞の原形の形です。

I had my computer repair.

I had my computer repaired.

目的語(my computer)が動作を「される側」のときは、後ろを過去分詞にします。have / get + 目的語 + 過去分詞 の形です。

I was let to go home early.

I was allowed to go home early.

let は能動態では let + 人 + 原形ですが、受け身で「〜することを許された」と言うときは be allowed to を使うのが普通です。

まとめ

  • make / have / let / get を使って「誰かに〜させる・してもらう」という使役の文が作れるようになる
  • make / have / let / get のニュアンスの違い(強制・手配・許可・働きかけ)を使い分けられるようになる
  • 使役動詞によって後ろに続く動詞の形が変わるルールを理解する
  • help の後ろに続く動詞の形のルールを理解する
  • have / get + もの + 過去分詞で「〜してもらう」や被害の意味が表せるようになる
  • 使役の受け身(「〜させられた」)の形で文が作れるようになる